デザインする時に考えるべきこと

デザインをする時、パソコンに向かう前に考えるべきことはたくさんありますが、デザインアトリエフロッグおよび、ポッドキャスト番組「デザぽ」では4つを提唱しています。
間違っても、なにかいいデザインできないかなぁーと、パソコンで作業を始めると、たいてい失敗デザインが出来上がります。
失敗デザインとは何かというお話はまたの機会。
まずはペンを持ちましょう。
まずパソコンに向かうのではなく、ペンを持ちます。
ペンでデザインの下書き、、、、、というのも大事なんですが、さらにその前に
「考えること」。考えてメモすることをおすすめしています。

①ターゲットを把握する
マーケティングでいうところの「だれに」「何を」「どのように」の中の
「だれに」ということ。
例えば「20代〜50代」と答える方が多いです。
これは、あまりにも広すぎます。
ここで注意したいのはターゲットは絞れば絞るほど深くささるということ。
サービス内容やデザイン内容が深く刺さりやすいです。
ターゲットが広すぎると、どんなデザインにしらたいいか、私でもわかりません。
一方、ターゲットが広ければ広いほど、浅くしか刺さらないものの、
広く訴求することが可能ではあります。
ただ、当たり障りのないデザインになりがちです。
もう一つ注意したいのは、ターゲットとは、「年齢」や「性別」だけではないということ。
年齢や性別など、数値で表せる分類は「デモグラフィック属性」といいます。
一方、数理で表せない属性を「サイコグラフィック属性」といい、
こちらは趣味嗜好などをあらわす分類です。
ですので、ターゲットは
「20代〜30代で、美容と健康に高い関心を持ち、特に食にこだわりの強い女性」など、
ある程度絞ったターゲティングが有効です。
ここまで決まってしまえば、そのターゲットには、どんなデザインが適しているか見えてきます。

②目的を把握する
マーケティングでいうところの「だれに」「何を」「どのように」の
「何を」に近いかもしれません。何を売るのか、何をするためのデザインなのかということです。
そもそも、何のためにデザインするのかを再認識してください。
デザインに集中しすぎると「あれ、これって何が目的だったっけ?」となりますし、
気づけばまだ救いがあります。
気づかずに、きれいなデザインをつくるだけで満足して、そもそもの目的を達成できないデザインができあがります。
特に、まだ慣れていない初心者さんに多いでの注意が必要です。
「商品を購入してもらうため」なら
ECサイトへの誘導のコードを添付することも気づきますし
「来店しもらうため」なら
来てもらうための地図が必要ですよね。
「コース料理の予約をしてもらう」なら
電話番号は少し大きくしたいです。
こういった目的を達成するためのデザインをすることがとても大事です。

③使用方法を把握する
マーケティングでいうところの「だれに」「何を」「どのように」の
「どのように」に近いです。出来上がったデザインをどう使うのか、使われるのかということです。
そのデザインはどういうふうに使われますか?
「既存顧客へのDMハガキ」なら、
地図をいれなくても来店した経験がある人です。
「他のお店においてもらうリーフレット」なら
他店ですでに、別の目的がある人だけが目にします。
ほしいと思っていない情報をいかに魅力的にみせるかを考えないといけません。
「看板として道路沿いに立てる」なら
まわりの風景や色を確認して、隣の店と同じ色だとだめですし、
しっかり目立たせたいですよね。
遠くからもちゃんと見えるデザインでなくてはいけません。
使用される譲許をしっかり把握してデザインしましょう。

④ストーリーをイメージする
デザインアトリエフロッグと、ポッドキャスト「デザぽ」で、
特に大事だとお伝えしているのが、自分のデザインしたものから巻き起こる「理想の物語を想像すること」です。
飲食店で、レジ横に置くリーフレットなら、
お腹いっぱいでお会計する時に、視界の端に捉える程度です。
その視界の端にありながら、「ん?」と目を向けてもらわなければいけませんよね。
そのためには一定の「目立つ色彩」であるべきかもしれません。
レジテーブルは何色ですか?
そこにおいて、上品でありながらも、しっかり目立つ色は何色がいいでしょうか。
目を向けてもらった次には、しっかり注目してもらって、手に取ってもらいたい。
そのためにはデザインはどうしなければいけないのか。
次は家族と一緒に来たくなるようなおすすめのセットプランなのか、
今日はお腹いっぱいで食べられなかったデザートのおすすめなのか、
はたまた、次回にオトクな割引かもしれません。(値段を下げるという行為はあまりおすすめしないのですが)
このように、理想のストーリーでは、手にとってもらうための仕掛けを考える必要があります。
まだまだ物語は続きますが、
どんな物語が理想で、そのためにはデザインはどうあるべきかをしっかり想像して、
そのためのデザインをしてみてください。